【ダイハツ問題】何が起こったのか? 乗ってもいいのか? 一番やばいのはコペン? トヨタも?

2023年12月20日、ダイハツが全ての車種の出荷を停止した。一般的にあまり知られていないが、ダイハツの親会社はトヨタ。トヨタではダイハツが開発した車輌を名前を変えて販売している。当然だが、トヨタもダイハツが関わった車種の出荷停止を決めた。車に詳しくない人は、自分の車はトヨタだと思っていたのに、実はダイハツだったというケースもあるだろう。トヨタマークがついていても、下記はダイハツが作った車なので危ない。

〈トヨタの不正車種〉
・ピクシス エポック
・コペン
・ピクシス バン
・ピクシス トラック
・ライズ
・ルーミー
・タウンエース
・プロボックス

ちなみに、不正はここ最近の話ではなく、何十年も前から続けられていた。つまり、古いトヨタ車も危ない。具体的には、パッソ、ピクシス ジョイ、ピクシス バン、ピクシス スペース、iQ、ピクシス トラックの6車種が該当。古い車はニュースでもあまり話題にならないが、実はこれらはダイハツの不正車種なので注意が必要だ。

一体、何が起こり、何が問題なのか?

なぜ、こんなにも大きなニュースになっているのかというと、「安全性を確認する認証試験」で不正をしたからだ。燃費をちょっと盛ったとか、そういうレベルの話ではない。

〈ダイハツが行った「25」の不正行為〉
1、側面衝突試験における不正行為
2、ポール側面衝突試験における不正行為
3、オフセット前面衝突試験における不正行為
4、フルラップ前面衝突試験における不正行為
5、フルラップ前面衝突時の燃料漏れ試験における不正行為
6、歩行者頭部及び脚部保護試験における不正行為
7、後面衝突試験における不正行為
8、HR 衝撃試験における不正行為
9、HR 静的試験における不正行為
10、シート慣性荷重試験における不正行為
11、積荷移動防止試験における不正行為
12、HF インパクト試験における不正行為
13、とびら開放防止試験における不正行為
14、座席ベルト試験における不正行為
15、ヒップポイント試験における不正行為
16、車外騒音試験における不正行為
17、近接排気騒音試験における不正行為
18、制動装置試験における不正行為
19、ヘッドランプレベリング試験における不正行為
20、デフロスタによるデミスト試験における不正行為
21、デフロスタによるデフロスト試験における不正行為
22、速度計試験における不正行為
23、インストルメントパネルの衝撃吸収試験における不正行為
24、排出ガス・燃費試験における不正行為
25、原動機車載出力認証試験における不正行為

一番やばいのはコペン?

この事件を検証した第三者委員会が「調査報告書」をまとめ、ウェブサイトで公開している。そこには、「どの車種」に「どんな不正がされていたのか」が事細かに書かれている。そして、全て目を通してみたところ、一番やばいのはコペンのような気がする。

歩行者頭部及び脚部保護試験。これは歩行者の頭部及び脚部を過度の傷害から保護する目的で、頭部及び脚部を模擬したダミーを試験車両の測定点に衝突させることによって、頭部及び脚部に対する傷害値を確認するために実施される試験。コペンはそれをやらずに試験成績書を作成していた。

近接排気騒音試験でも嘘がある。コペンは2本出しマフラーのため、左右それぞれで計測しなければならないのだが、それが面倒だったため、片方の試験結果を参考に、残りの片方について架空の数値を試験成績書に記載したそう。

その他、後軸重量の虚偽記載、積算走行距離の虚偽記載、試験実施回数の虚偽記載、確認結果の虚偽記載など、コペンの不正の数はあまりに多い。

まとめ

こうした不正車種は、今まで通り乗ってもいいのか? すでに乗っている人に保証はあるのか? 不安な人が多いと思うが、これは誰にも分からない。ダイハツ陣営は「乗っても問題ない」という趣旨の説明をしているそうだが、信頼が地に落ちている今となっては、どのコメントも信頼できない。

第三者委員会がまとめた「調査報告書」の最後には、今後についても書かれていた。その内容は、「今後、受領した第三者委員会の報告書の内容を丁寧に確認し、お客様の安全に万全を期すために、トヨタの協力も得ながら、当社としても継続して他に問題が無いかを確認してまいります。その過程において、万が一、他にも問題が判明した場合には、速やかに当局に報告し、対応してまいります」とのこと。

ダイハツは大丈夫なのか。2023年の最後の最後に自動車業界を大きく揺るがす事件が起こってしまった。

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