【K’SPEC NOW|特選コラム】カスタマイズ効果も高い!コスパも高い!寒冷地仕様に注目だ!

寒冷地仕様

最終更新日|2024110

冬真っ直中。首都圏にも雪の気配が押し迫っているこの時期のカーライフに必要とされるアイテムといえば、スタッドレスタイヤが真っ先に思い浮かぶと思いますが、過酷な状況下に置かれる冬場を乗り越えるための装備は、車体側にも用意されています。そのひとつが「寒冷地仕様」と呼ばれる、特別装備。住まい環境に関係なく、寒冷地仕様を指名買いするオーナーもいるというその装備とは!?  最大手のトヨタ自動車を例に、その違いを簡単にご紹介します!

どんな違いがあるの!?

気温の低さ、除雪剤によるボディへのダメージなどを防ぐための寒冷地仕様は、対象車により装備内容は変わりますが、おおまかに紹介すると下記のような機能が、基本ワンパック(車種による)となり、車両注文時にメーカーオプションとして追加することが可能です。

●冷却水の濃度をアップ・・・気温が低すぎると、エンジンを冷やす冷却水が凍って終う場合も。通常車に搭載されている冷却水は-15度程度まで耐えることに対し、寒冷地仕様では-35度程度まで凍結しない高濃度版に。

●バッテリー容量をアップ・・・エンジンの始動性に直結するだけでなく、暖房などの利用で負担がかかるバッテリー性能も通常より高めです。

●リアヒーター・・・後部席に座るオーナー用にヒーターダクトを設け、効率良く暖気がまわるようになっています。

●フロントドアガラス・・・雪や水滴、泥などの除去が簡単になる、撥水機能付き。

●フロントヒーター・・・エンジンが暖まるまで、暖気を補うサブヒーター。電気式のため即熱性が高いんです。

●ヒーターミラー・・・雪が意外に溜まりやすく凍る場合もあるドアミラーの鏡面内に熱線を入れ水滴等を排除します。

●強化ワイパーモーター・・・豪雪時にはワイパーモーターにかかる負担も増すため、強化して確実な稼働を促す。

と、いろいろな装備があるんです。


【↑】とくにトヨタ車では、寒冷地仕様を選ぶと、フロントガラスにも「ウインドウシールドデアイサー」と呼ぶ熱線が入る場合が多く、これが結構効果ありとの声も聞きます。写真の赤いライン部分に熱線が入っています。

寒冷地仕様といえば、なんといってもコレが話題!!

トヨタ車の場合、寒冷地仕様を選ぶと、リアフォグをオプション装備(または標準装備)できるようになります。以前は純正リアバンパーに組み込むちょっと味気ないものが多かったですが(80系ノア&ヴォクシーなど、いまだにそのタイプとなる車両もありますが・・・)、最近はテールレンズ内にスマートに組み込む、カスタム性も高い仕様が主流に。その見た目がカッコイイ場合が多く、降雪地区でないユーザーがあえて寒冷地を選ぶことがあるほど。注目してみてはいかがでしょうか?

そのリアフォグ、実際にはどんなタイプか見てみましょう!

テールレンズ格納型①


新型の30系アルファード&ヴェルファイアでは、純正テールレンズの端に、リアフォグを埋め込めるスペースが予め残してあり、リアフォグを装備すると、ご覧のように左右4灯に点灯します。

テールレンズ格納型②


52系プリウスPHVには大型のリフレクターが装備されており、寒冷地を選ぶとその上段部にさり気なくリアフォグが埋め込まれます(左右にある真円に光る灯体がリアフォグ)。

テールレンズ格納型③


200系ハイエースの場合は、純正テール内に格納されますが、運転席側のみ。本来あるバックランプとの差し替えとなり、インナーレンズが赤に。最近の車両では特殊なパターンとなります(写真左:スーパーGL、写真右:DX)。

リアバンパー格納型


80系ノア&ヴォクシーなど、一部の車両は昔ながらのバンパー格納型となり、写真の矢印の部分にリアフォグが埋め込まれます。いかにも付いているという見た目は、カスタム好きにとってはちょっと・・・という意見も多いようです。

価格は!?

対象車により装備内容の数が変わるものの、寒冷地仕様は基本ワンパックのオプション扱いですが、じつはこの価格がとてもお買い得。必見です!!

編集部調べでは(価格はすべておおよそ)
●30系アルファード&ヴェルファイア・・・2万5000円〜4万3000円
●52系プリウスPHV・・・・1万8000円〜2万4000円
●200系ハイエース・・・・・2万円〜3万円

と、装備内容からするとかなりコストパフォーマンス性が高い内容に。

寒冷地仕様はディーラーオプションではなく、メーカーオプション。つまりトヨタ自動車の工場で組み込まれる仕様のため、納車後に追加は一切できません。これからクルマを買う場合は、寒冷地の仕様がどうなっているのか!? も確認してみると、いいかもです!

ちなみに他社にも寒冷地仕様はありますが、例えばホンダでは、予め寒冷地での利用を想定したスペックになっており、特別なオプションがないというメーカーもあります。

また、ハイブリッドカーは、バッテリーがもともと強力のため、バッテリー面での強化がない場合もあるようです。