〈保存版〉今さら聞けない前後期の違い【トヨタ 200ハイエース】

200系ハイエース

最終更新日|2024年1月10日

街角で見掛けたあのクルマって前期? それとも後期? と聞かれても「え!?」となって答えられません(泣)では、クルマ好きとしてはちょっと恥ずかしいですよね。かといって人に聞くのも・・・、なんていうアナタに贈る、大好評の目利き講座第4弾。今回はカスタム界でも圧倒的な人気を誇る、日本が世界に誇るお仕事車、200系ハイエースです!

200系ハイエースは発売からすでに10年以上とロングセラーとなっており、その世代区分は一般的なミニバンなどと違い、1型、2型と、「●型」で区分けします。

また、標準(ナロー)とワイドは、バンパーなど、一部サイズが異なりますが、デザインは同じです。

*紹介文中に登場する「4型」を区分けする「4.1型」「4.2型」「4.3型」の呼称は編集部が便宜上付けたもので、業界共通ではありません。現時点、まだ明確な呼称は確立されておりません。

【世代区分・目利き所】 200系ハイエース


【1型】2004年(平成16年)8月23日〜2007年(平成19年)8月19日
【2型】2007年(平成19年)8月20日〜2010年(平成22年)7月25日
【3型】2010年(平成22年)7月26日〜2013年(平成25年)12月8日
【4.1型】2013年(平成25年)12月9日〜2015年(平成27年)1月5日
【4.1型】2015年(平成27年)1月6日〜2017年(平成29年)11月21日
【4.3型】2017年(平成29年)11月22日〜現在

注目① 【フロントグリル】

200系ハイエースの世代区分で、一番判りやすい外観状の違いはフロントグリル。初代1型は「Uバー+逆Tバー」、2型は「(上下ほぼ同じ太さの)ダブルUバー」、3型は「Hバー」と続き、現在まで3世代ある4型は、基本的デザインは「(上下で太さが異なる)ダブルUバー」で共通なものの、2017年11月に行われた一部改良後の現行最新は、トヨタセーフティセンスPの搭載により、中央に四角い枠が付いています。

1型と2型はバンパーやヘッドライトが基本同じなため、仮にこのフロントグリルをそっくり交換していると、パッと見て見分けが付かないことも。また2014年12月などに追加された特別仕様車「ダークプライム」では、フロントグリルなど、一部がスモークメッキ調となっています。

注目② 【フロントバンパー】

リアバンパーは全時代共通なものの、フロントは時代により違っている場合もあります。初代1型と2型はご覧の通りの丸みを帯びたラウンド形状で、フォグとロアグリルの高さが同じですが、3型では一気にデザインが鋭くなり、フォグまわりの意匠も変更。ロアグリルよりもフォグが下に位置するデザインとなるなど、スポーティな印象になりました。
4型ではフロントグリルからロアグリルまでが連続したようなデザインとなり、バンパーも左右に台形状に広がる、ワイド感と安定感のあるデザインに変更されています。


ロアグリルの形状差にもご注目を。1&2型はスクエア、3型は逆台形、4型は台形と、バンパー変更にあわせ手を加えられています。

注目③ 【ヘッドライト】

1/2型は共通とされますが、3型でレンズの下部分がバンパーに食い込む形状となるなど、ワイド感が増しています。3型はレンズ形状だけでなく、灯体そのものにも大きな変更があり、オプションでHIDシステムを選べるようになりました。そのオプションを選んだ場合は、レンズ内が上下2分割(写真)になります。
そして現行4型では、ヘッドライト底辺部が再びフラットに。と、同時にLEDライトがオプションで選べるようになりました。LEDは根元のロービームだけですが、写真のように真円の小粒ライトが2つ組み込まれるなど、違いも明白です。

ハイエース4型以降に登場したオプションのLEDライトの人気は高いですが、標準装備は全車ハロゲン。レンズの外枠(シェル)形状は同じですが、内部の構成がことなります。

注目④ 【テールレンズ】

テールレンズもヘッドライト同様、時代により違いが大きい箇所といえます。レンズの外枠(シェル)自体は、1〜4型まで同じとされますが、4型では配色が変わり、レンズ全体のクリア感がアップしたほか、ウインカーとバックランプの境目が1〜3型では赤いラインが入ることに対し、4型以降はクリアになっています。ちなみにご紹介の4型テールレンズは、上級グレードのスーパーGLのみ。DXは従来型と同じレンズとなっています。


写真の4型スーパーGL専用テールレンズの大きな違いが、レンズ側面部に設けられた「スタビライジングフィン」と呼ぶ4つの突起が付くことです。この突起は、ドアミラー根元のパネルや、(目視は難しいですが)ボディ底アンダーカウルにも、4型以降採り入れられています。

注目⑤ 【ハンドル】

ハンドルはパッと見でも判る、ほど1〜3型と、4型は違います。4型はグレードに関係なく全車で、エアバックパネルを挟むようにシルバーのパネルが装備され、上級グレードではステアリングスイッチがオプションで装備されます。また4型とそれ以前では外周のスポークを支えるステー(足)の太さが異なり、4型では太くなっています。4.1型/4.2型と、現行最新の4.3型はほぼ同じですが、唯一大きく違うのが、右側のスイッチパネルに、トヨタセーフティセンスPで標準装備される「レーンディパーチャーアラート」(車線はみ出し警告機能)のON/OFFスイッチが装備されることです。

注目⑥ 【エアコンスイッチ】

1/2型ではアナログ風だったインパネセンターのエアコンダヤルまわりが、3型の上級グレードからオートエアコンに変更され、ダイヤル形状もミニバン風となり、メッキリングが付くなど、高級感が増しています。最新の4型では四角いプッシュ式タイプに変更されるなど、より上質な形状となりました。下位グレードDXアナログ的なダイヤル式も、初期型が2ダイヤル+2レバーだったものが、レバーが廃止され、3ダイヤル式となっています。


余談ですが、3型以降はシフトゲートパネルも、それまでと微妙に違います。

注目⑦ 【メーターパネル】

一部モノクロ写真が混じっており恐縮ですが、1/2型共通のメーターも、3型からスーパーGLがオプティトロン、DXがアナログを採用と意匠変更されています。4型にもオプティトロンが採用されているが、デザインがさらに進化し、平均燃費などを表示する、小窓的なインフォメーション機能が追加されました。

最新の4.3型で標準装備された「トヨタセーフティセンスP」ですが、これを非装着とした場合、ガソリン車DXに限り、メーターがアナログ仕様にグレードダウンします。

注目⑧ 補足情報 【4型変更点】

200系ハイエース史上最大規模の変更がなされたのが、2013年(平成25年)12月9日発売の4型(4.1型)です。内外、機能系に渡りなんと80箇所以上にメスが入っています。

その代表的な内容がこちらです。
①3型まで色あいが一致していなかったインパネと、エアコン通気口のフィンの色がようやく統一。
②ボタンスイッチ式のエンジンスタートを採用。
③ドアノブのボタンを押すだけで施錠解錠ができるスマートロック。
④鍵を差し込む必要のないスマートキー
*②〜④はオプション
⑤バックドアイージークローザー機能がスーパーGL標準

そのほかにも変更点は数々あり、

●スーパーGL/2WDのサス変更  ●ガラスアンテナ化  ●インサイドドアハンドルメッキ化   ●3点シートベルトの取り付け位置  ●ドアミラースイッチLED化  ●コンライトカスタム調整機能追加など、大きく変わっています。

注目⑨  補足情報 【ほかにも、時代によりこんな違いが】

10年を越える長い200系の歴史の中で様々な変更が加えられていますが、マイナーチェンジを除く「一部改良」レベルの変更で大きな違いがあったのが、「3.5型」「3型後期」とも呼ばれる、2012年(平成24年)5月7日に行われた変更。下記のようなテコ入れが行われています。

●ハイマウントランプのレンズ幅が薄型に(写真)
●イモビライザー全車標準化
●フォグが大型化したほか、レンズ素材(ガラス→樹脂)、バルブ型式(HB4/55W → PSX/26W)を変更(写真)
●リアカメラ映像をルームミラー内に映し出す、トヨタ車初装備をオプション化
●ワゴンのシートベルトが3点式に変更

ハイエース情報

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